第57回 日本リンパ網内系学術総会、第27回 日本樹状細胞研究会、第20回 日本血液病理研究会

会長挨拶

ご挨拶

日本リンパ網内系学会は1961年に第1回総会が開催されました。私が最初に参加したのは、新潟で柴田昭先生が会長を務められた第35回です。秋田で開かれた第41回総会では、三浦亮会長の下で学会事務局を努めさせていただきました。日本リンパ網内系学会は、私にとって最も思い出深い学会です。このような伝統ある学会の会長を拝命することを大変光栄に存じております。

今回は「リンパ網内系の温故知新」をテーマに掲げました。未来を考えるには現在の深い理解が必要で、現在を知るには過去から学ぶ必要があります。そこで、特別講演として高橋潔先生には網内系の歴史についてお話ししていただき、網内系という概念の現代における意義を考えたいと思います。下山正徳先生には日本における治療研究の歴史についてお話ししていただき、日本における治療研究は今後どうあるべきかを考察したいと思います。

シンポジウムを5つ企画いたしました。渡邉俊樹先生には成人T細胞白血病/リンパ腫についてお話ししていただき、Elias Campo先生には,第1日目のサテライトセミナーに続きリンパ腫の最新の情報を伺えることになっております。さらに近年進歩の著しい多発性骨髄腫のシンポジウムを企画しております。司会は現在活躍しておられる先生にお願いし、演者には将来を担う若手研究者にお願いしました。モーニングセミナーとランチョンセミナーでは、新規薬剤に関する最新の情報を提供する予定です。

また、今回新たな試みとして、日常臨床の中で埋もれている染色体異常を発掘することを考えました。患者さんの病歴・検査成績に染色体の情報を加えご応募下さい。私と谷脇雅史先生で各症例の染色体異常がもつ生物学的意義と臨床的意義を解説したいと思っております。重要な意義を持つ場合はぜひ症例報告をしていただきたいと思います。そのための助けになればと思い企画いたしました。

毎年相次いで導入される新薬を使いこなすには免疫系の理解が必須です。これこそまさに本学会の主要研究対象です。3日間参加していただくことで、リンパ腫と骨髄腫を中心とする免疫系腫瘍の過去・現在・未来を一望の下に眺められるようにと考え本総会のプログラムを企画いたしました。多くの皆様の参加をお待ちしております。

第57回日本リンパ網内系学会総会 会長 三浦 偉久男
(聖マリアンナ医科大学血液・腫瘍内科教授)

第27回樹状細胞研究会の開催にあたって

皆様におかれましては、ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、この度、「第27回日本樹状細胞研究会」を「第57回日本リンパ網内系学会総会」「第20回日本血液病理研究会」との合同で、2017年6月30日(金)、京王プラザホテル(東京)にて開催させていただくことになりました。会員・非会員にかかわらず、皆様のご参加をお待ちしております。

1973年、Ralph M. Steinman, Zanvil A. Cohnによってマウス脾臓で樹状細胞が同定されて以来40有余年、樹状細胞は、生体内で最も強力な抗原提示能を持つ細胞としての地位を確立し、免疫賦活だけでなく免疫寛容の誘導や維持にも重要な役割を担うことが明らかになっています。当時、単球・マクロファージと樹状細胞をあわせて「単核球系貪食細胞」と呼ぶことが提唱されましたが、最近の単核球系貪食細胞研究は長足の進歩を遂げ、この呼称もリバイバルの機運です。特にマクロファージの機能は異物排除や感染防御といった古典的な免疫学の枠を超え、組織形成や創傷治癒・再生などの組織恒常性維持、さらにはがん組織形成やメタボリックシンドロームなど疾患病態構築への積極的関与を含め、広範な生命現象に及ぶことが明らかになっています。また、ヒト単核球系貪食細胞前駆細胞の同定も相次いでいます。

日本樹状細胞研究会だけでなく、日本リンパ網内系学会総会や日本血液病理研究会に参加された皆様が、最新の研究成果に触れ、会場ならびに懇親会の場でも若手研究者とシニア研究者の活発な討論を展開していただけることを期待しています。

第27回日本樹状細胞研究会 会長 樗木 俊聡
(東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学分野教授)

第20回日本血液病理研究会開催にあたって

日本血液病理研究会は、日本病理学会総会開催時に行われるコンパニオンミーティングと日本リンパ網内系学会と同時開催する研究会で、症例検討や診断セミナー、教育講演等を開催しています。リンパ腫とリンパ増殖性疾患、非腫瘍性リンパ節疾患のほか、骨髄病理について企画してきました。2017年の血液病理研究会は、2016年WHO分類改訂を受けて、その問題点に焦点を当てたいと思います。仮タイトルは「2016年WHO分類改訂の功罪」です。

Lymphoid neoplasmとmyeloid neoplasmはWHO分類に準拠して診断されています。2008年のWHO分類第4版は十分に普及していると思われますが、その問題点と近年の新しい知見と疾患に対する理解が進み、2016年は小改訂が行われる予定です。5th versionではなく、4th version+になるようです。改訂の変更点や問題点をExpertに解説してもらい、皆さんでdiscussionしたいと考えています。

第20回日本血液病理研究会 会長 中村 直哉
(東海大学医学部基盤診療学系病理診断学教授)

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